2018/02/07

回文短歌 胃潰瘍良いかい?


胃潰瘍 つい飲み越しさ たまさかさ また差し込みの 胃痛よいかい?
いかいようついのみこしさたまさかさまたさしこみのいつうよいかい

【鑑賞の手引】
胃潰瘍患いのくせに、ついつい日付を越えるまで酒を飲んだ上、たまにしかこんなことはないと言い張った揚句、キリキリ差込む胃の痛みにも「いかいようよいかい?」などと負け惜しみを言って見せる、バカな酒飲みの姿を格調高く謳い上げている。
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2018/01/20

大相撲初場所

 絶対に欠かせない年間イベントの一つに相撲見物がある。

 あえて相撲「見物」と言う。相撲「観戦」ではない。両国の国技館や大阪府立体育館、福岡国際センターでは相撲観戦以外にもいろいろやることがある。

 まずは朝一番で駆け付けて寄せ太鼓を聞かなくてはならない。櫓の上で呼び出しさんがリズミカルな太鼓を威勢良く叩く。相撲の始まりを告げてお客さんを呼び寄せるための太鼓だ。

 開場は朝八時で寄せ太鼓は八時半からだが、前日の夜は興奮して寝付けず、夜明け前に早々と起き出して開場の三十分も前に着いてしまった。



 力士の名を書いた幟がひしめく後ろに聳え立つ櫓。
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 櫓の中で呼び出しさんが太鼓を打っている。
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 国技館正面左手、横綱土俵入りのパネル。右から稀勢の里、白鵬、鶴竜。三人しかいない。
 本当に日馬富士はいなくなってしまったのかとつい涙ぐむ。
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 八時四十分頃から前相撲が始まる。相撲の番付は序の口からだけど、新弟子検査に合格したばかりの子は番付外で最初の相撲を取る。これを前相撲と言う。(中には序の口から休場などで更に落ちてくる人もいるが)
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 朝青龍の甥がいた。豊昇龍というそうだ。まだ十八才。
 惚れ惚れするほど筋骨隆々のたくましい身体つきに赤褐色の肌、精悍な顔つき、おばさんは一目惚れしてしまったよ。速くて鋭い立ち合いは運動神経の塊みたいだった。
 この日勝って三勝して勝ち越し。めでたい。早く上に上がって来てくれ。



 前相撲が終わって午前九時頃。ここで持参したミニワインを開ける。そうとも、相撲見物に来たからには酒を飲まなくては。国技館内の売店が開くのはだいたい十時頃。開いたらビールや日本酒やつまみも買おう。

 ちなみにこの日、朝九時から夕方六時までに飲んだ酒は、赤白のミニワイン、ハイボール、缶ビール、ワンカップ大関、ワンカップ焼酎、ウーロンハイ。飲み屋のアルコールメニューを制覇できそうだ。

 国技館売店で売っている焼き鳥は本当に美味しい。味がしっかり沁みていてタレがべたつかず手が汚れない。冷めた時にちょうど美味しくなるように調製されていると聞いたが、どんな製造方法なのだろう。


 数年前から始まったちゃんこサービスも楽しい。地下の大広間で各部屋秘伝のちゃんこ鍋を一杯三百円で味わえる。この日は伊勢ノ海部屋の「鳥ソップちゃんこ」醤油味にほんのりみりんの甘みが利いていて美味しかった。
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 午後一時半頃。そろそろ幕下の相撲が始まる頃だ。このくらいの時間になるといつも迷う。席に戻って観戦するか、西側通用口から外へ出て力士の入り待ちをするか。十両力士から幕内力士はだいたいこのくらいの時間から入場してくる。熱心なファンになると、何時間も入り待ちに費やす人もいるくらいだ。


 十両臥牙丸関。デカい。
 袴がずり落ちて来そうになり、羽織の裾から手を入れて上げ直していた。隣で見ていたおばちゃんたち、「外人だから着こなせないのよ」と笑っていたが、そんなはずないだろう。お相撲さんは一年三百六十五日着物を着て過ごしている。あんたたちよりはよっぽど着こなせるに決まっている。袴がずり落ちるのはお腹が大きすぎて、腰の上で袴を固定できないからだと思う。

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 十両、旭秀鵬。イケメンだ。

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 十両、英乃海。木瀬部屋。
 この人には幕下に弟がいる。「翔猿(とびざる)」という。弟は追手風部屋所属だ。兄弟でも違う部屋に入ることがあるんだな。

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 幕内土俵入りは午後三時半くらい。
 この頃になるともう館内は満員で熱気がむんむんしている。観戦にも力が入る。ひいきの力士に声援を送る…送ったはず…なにしろ朝の九時から飲んでいるので、このあたりまで来るとすっかり出来上がっていて、何がなんだか分からない状態になっている。
 
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 私のひいきは高砂部屋の朝乃山、高田川部屋の竜電、荒汐部屋の蒼国来、春日野部屋の栃煌山、そして横綱白鵬。
 残念ながら白鵬は休場してしまったが、大阪場所で大復活をしてくるに違いない。もちろん三月は大阪へ行く気満々だ。


 今日の取り組みの終了を告げる撥ね太鼓の音を聴きながら、大よっぱ状態で国技館を引き上げて性懲りもなく酒を飲み直したら、当たり前だが翌日は大二日酔い。
 
 二日酔いの頭を抱えて東京上野ラインに乗って真鶴へ行った。
 海を見て、旨い食事をして帰って来た。

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2018/01/08

チェコ、プラハ

カレル橋からの対岸2



プラハは素晴らしい街だった。街ごと世界遺産に指定された美景の大パノラマはもちろんだが、何と言っても酒が安くて旨い。ビアホールで500ミリリットルのジョッキがたったの180円ほどだ。



見よ、ピルスナーウルケル0.5リットル44コロナ。1コロナは日本円で4円ちょっとだぞ。

メニュー




今回、チェコにやって来たのは半ば以上はビールを楽しむためだ。
チェコに来たからにはビールを飲まなくてはならない。
ピルスナービール発祥の地、一人当たりビール消費量世界一、ビール好きには憧れの聖地だ。

特にピルスナーウルケル、こいつのドラフトビールは外せない。
綺麗な淡いブロンド色で、口当たりは柔らかく、苦味は強めだが嫌な苦さではなくて、飲み込んだ後もずっと舌の奥に深い味わいとして残る。夏だろうが冬だろうがごくごく飲めて、後味さわやか。本当に申し分のないビールだ。
あまりに嬉しくてお店に入るたびに飲んだ。一体、何杯飲んだのかもう覚えていない。これを水代わりに飲めるチェコの人たちが羨ましい。

聞けば、このビールはアサヒが販売権を獲得して今年から販売を始めるという。近いうちにピルスナーウルケルのドラフトビールを安く飲める日が来るかもしれない。

間抜けなことに、ピルスナーウルケルのジョッキを撮影するのを忘れた。出されたビールは見境なく一瞬のうちに飲んでしまったからだ。
これは帰国後に自宅で撮影したもの。

ピルスナーウルケル



プラハの街を現地のチェコ人のガイドさんに案内してもらった。
歴史や美術に関しては何でも知っていそうな、人間博物館みたいなガイドさんで、プラハの街は王宮、貴族の街、旧市街、新市街の四つに分かれていることを教わった。
また、プラハの観光の中心地である王宮に建つ聖ヴィート大聖堂は正面がネオゴシックで、内部に入ったらゴシック様式で、さらにバロックでも一部作られていることを大変に丁寧に教わった(しかし覚えているのはこれだけ)
また、チェコで最も古い聖イジー教会の由来縁起や、内部の宝物について詳細な解説を聞いた(が、忘れた)

有名なプラハの春音楽祭はここで行われているという。楽隠居の身分にでもなったら聴きにきてみたいものだ。

ビュースポットから撮ったプラハ城。姿が良いとシルエットになっても美しい。

プラハ城シルエット




大聖堂の正面。これは20世紀初頭に建てられたネオゴシック様式。

聖ヴィート大聖堂




大聖堂南側。14世紀建築のゴシック様式だそうだ。
聖ヴィート大聖堂裏





聖ヴィート大聖堂内のミュシャのステンドグラス。下部には「スラブ銀行がスポンサーで作りました」と書いてあるそうだ。

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聖イジー教会内部。チェコ最古の教会はロマネスク様式。ビザンチン帝国最盛期の頃の建築だ。チェコはビザンチン帝国領ではないが、ほんのごく近くだから強い影響があったに相違ない。素朴でこじんまりした良い御堂だった。修復の際に地下を調査したら、昔の王様や貴族の墓がごろごろ出てきたという。

聖イジー教会





プラハ城から見た旧市街。実際に住んでいる人は少なく、主に官公庁街だという。

旧市街






カフカが身を寄せていた家。ここにカフカが住んでいた、とある。ユダヤ人のカフカは、若死にしていなければ、収容所送りだった可能性が高いと聞いた。

カフカの家






カレル橋から見た対岸の街。目の保養と言う他はない。

カレル橋からの対岸





市内のスメタナホール。流石に重厚で威厳溢れるコンサートホールだ。
せっかくだからとニューイヤーコンサートにも行ってきた。スメタナの「モルダウ」とかドボルザークの「新世界より」など、ポピュラーなプログラムで、観光客もいっぱいで、新年らしく、ラッパも弦楽も打楽器も景気良く鳴らしまくりで楽しかった。

スネタナホール





オプショナルツアーでピルゼン、ロケット村、カルロヴィヴァリに行った。
今度はチェコに住む日本人ガイドさんに連れて行って貰ったのだが、本当にガイドさんという人々はどうしてこんなに何でも知っているのだろうと改めて感心した。現地の歴史や地理は当然として、日本の状況や人気のテレビ番組までよくご存知だ。トリビア的な小話の引き出しも多い。
実は私は一瞬だけ、中国語通訳ガイド試験を受けようと思ったことがあるのだが、語学力以前に前提知識がなさすぎて、とても無理だと諦めた。



ピルゼンの街の教会。チェコの建物は砂岩造りが多く、歳月が経つほどに黒ずんで味わいのある色合いになると教わった。良い具合に渋みが出ている。

ピルゼン協会




ピルゼンには、あのピルスナーウルケルを製造しているビール工場がある。そのレストランで昼食。
当然ながら最初の一杯はピルスナーウルケルをいただく。
チェコの水はヨーロッパでも比較的良いそうなのだが、ここの水はとりわけ良くて、ここの水で作るからこそ最高のビールになるのだとか。


チェコ料理のグラーシュは濃厚な牛肉の煮込み。蒸しパン(クネドリーキというそうだ)が二切れにパン入りの巨大な肉団子、芋系の蒸しパンまで付いていて食べ切れなかった。

グラーシュ


もちろんピルスナーウルケルを一気飲みし、その後、黒ビールを。
あまり強くない苦味を、上品な甘さでくるんと包んだような、濃厚なのに後味があっさりした大変に美味しい黒ビールだった。





ロケット村のお城。時間がなかったので内部の見学はしなかったが、中身は拷問博物館だったらしい。残念。
見学中にみぞれ雪が降って猛烈な寒さになった。

ロケット村




同じロケット村のビアホール。
ここでも素晴らしい地元のピルスナーを飲んだ。エールビールと間違えそうな甘味とコク。微かな酸味。まだ酵母が生きて活動しているのだなと感じさせられる。外は雪という極寒状況でも、暖かい室内での旨いビールは最高のごちそうだ。

ロケット村ビアホール



カルロヴィヴァリは、昔からの著名な保養地で、ゲーテやベートーベンも滞在したことがあるそうだ。何種類もの効能ある温泉が湧いているのに、もったいないことに飲泉がメインで、大浴場はなく、ホテルの部屋のバスタブに温泉を満たして浸かるくらいなのだそうだ。

カレル四世と言う偉大な王様が、狩猟で鹿を追ってたどり着いた地に、渾々と温泉が湧き出たという弘法大師的伝説が残されている。


ギリシャ神殿風の飲泉場。飲泉用にじょうろみたいな飲み口のついた小さなカップを買う。十数種類もの効能の違う温泉を飲み比べたが、正直言って旨いものでもない。それよりもこの温泉に浸かってみたいとの思いばかりが募った。でも、このあたりはすべて冷泉で40度もあれば熱い部類なのだとか。沸かし直して入浴するとなると設備や費用もバカにならないかな。
それにしても、これだけスペースがあるのだから、足湯でも作ればどんなに人気が出ることか。大江戸温泉とか、日本企業が進出してくれればいいのに。

飲泉場




街一番の高級ホテル。007カジノロワイヤルの撮影にも使われたそうだ。
カルロヴィヴァリホテル



愛するベートーベン様が滞在したお部屋。
ベートーヴェンの部屋




連日の飲み過ぎで腹を壊し、ブダペストでもプラハでも、空港へ移動中にトイレを探すハメになり、連れの友人に飲んでばかりいないで身体の悲鳴をちゃんと聞け、と叱られた。ごもっとも。



それにしても、今もピルスナーウルケルが恋しい。
豪快かつ繊細な喉ごし、ホップの香り、たまらないコク。
腹を壊しても飲む価値は十分あるぞ。



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2018/01/06

ハンガリー、ブダペスト


12月30日から1月1日にかけて、ブダペストに滞在した。
ブダペストはまったく良い街だった。飲み屋がたくさんあって、酒が安くて酔っ払いがいっぱいいる。

街並み


日本みたいに真っ赤な顔の千鳥足はいない。遺伝子的にアルコール分解酵素を豊富に持つ人が多いのだろう。羨ましい。

30日に到着して年越しを過ごした。ニューイヤーカウントダウンのお祭りムードのせいか、明るい顔つきの楽しそうな人が多かった。地元の人も観光客も入り乱れて楽しそうだった。

あちこちに飲み屋がある。本当に、数軒歩いたら一軒はある感覚で、年末だからだろうか宵の口から人がたむろっていた。

カウントダウンの時間が近づくと、ドナウ川近くのホットスポットへ人がどんどん集まって来る。
聖イシュトバハーン聖堂前広場に、鎖橋に、川沿いの広場も道路も人で埋め尽くされる。頭に小さな角をつけている人もいる。悪魔払いなのか、盛り上げるためなのか、大人も子供もチャルメラとラッパを足して二で割ったような鳴り物を吹いている。公園で花火を打ち上げる人、何やら喚いている人。

観覧車


鎖橋方面へカウントダウンの見物に向かう途中に観覧車。白い観覧車は日中は風景に溶け込んでいて全く気が付かなかった。景観の邪魔をしないよう配慮しているのだろう。あるいは私の目が節穴だっただけなのかもしれないが。


ライトアップした鎖橋。有名な観光スポットだが、撮影せずにはいられない。

鎖橋



酒持参の人が非常に多かった。スパークリングワインを瓶ごと持ち込むつわものもいれば、屋台でホットワインを買い求める人もいる。私たちも飲んだ。赤ワインにシナモンとレモン、蜂蜜などを入れて煮込んだもので、身体がほかほかに温まる。買うときに小銭がなくて、札を出したら、屋台の兄ちゃんに500フォリントだと言って5000フォリントを持っていかれたような気がしたが、暗くてよく分からなかった。


川べりで盛り上がる人々。
カウントダウン






ドナウ川のクルーズも楽しんだ。15時発の便で70分ほどなのだけど、日没が16時頃なので、ちょうど船上で日暮れの街を眺められた。
夕暮れのブダペスト




ハンガリーの国会議事堂。
国会議事堂2


そういえばクルーズ前にお腹が空いて、通りかかったホテルのレストランに入って安いランチセットにしようと思ったら、豪華ビュッフェしかなかった。あまり時間がなかったので、せっせと食事をして帰ろうとしたら、ウェイターのお兄さんが、「もう帰るって? デザートは食べないのか? ここの自慢の美しいデザートを食べないでどうするんだ。僕が一番いいのを選んできてあげる!」と言って、本当に数皿ほどデザートを運んできてくれた。ろくに食事も楽しむ術を知らぬ野蛮人と思われたのかもしれない。単に時間配分を間違えただけなのですが・・・




大晦日の聖イシュトバハーン聖堂前のクリスマスマーケット。キリスト教国ではクリスマスは、イエス様の生誕日から東方三賢者がベツレヘムへ詣でた日まで続くのだそうだ。
聖イシュトバーン大聖堂2





彫刻彫像を施した建物が非常に多い。重たそうな顔で建物を担ぐ若者(力士とか豪傑なのかも)
ここにはエンポリオアルマーニが入っていた。
アルマーニ



シナゴーグ。ユダヤ人のお寺というか教会というか、会所というのか。内部を見学したかったが、入場料が高いのと時間が足りないのとでやめておいた。
シナゴーグ




ブダ城。
最初の建設の13世紀以来、外敵の侵入や火災落雷、戦乱の類に三十数回も遭いながらもその度に修復再建をして今日の姿になっているという。モンゴル、オスマントルコ、オーストリア、ナチス、ソ連。国として記述が残る約1000年ほどの歴史の中で、これだけの外敵の侵入経験があり、時には百年単位で統治された事実というのは、住民にどんな気質を与えるものなのだろうと一瞬、感慨にふけりそうになったが、人様の国の歴史について付け焼刃で考察したところで仕方がない。
ブダ城夜景




ブダ城内のマーチャーシュ教会。
尖塔の姿が美しい。屋根に特徴的な模様が入っているが、ハンガリー独特の柄だそうだ。
内部を見学したかったが長蛇の列だったのでやめた。
マーチャーシュ教会




ブダ城から見たドナウ川向こう岸。曇り空に一瞬の晴れ間が来たラッキータイミング。眼福、眼福。
ブダ城から見た対岸









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2017/12/02

謡曲回文 「浮世の昼寝」

 悩み尽きない仮の世の
 こと桜木に咲く花は
 つと開く間の須臾とかや
 さぞ藻塩二度焼くを
 なきをうま酒、今飲んで
 根の朽ちし斧、燃して播磨は
 君と寝る日のよき歌、浮世の昼寝
 富極まり果てしものを
 糸竹の音、天の舞、今朝舞う翁
 奥宿に星もぞさやかと、ゆゆしの枕一つ
 花は草に気楽さと、
 この世の理解なき罪やな。

 なやみつきないかりのよの
 ことさくらきにさくはなは
 つとひらくまのしゅゆとかや
 さぞもしほにどやくを
 なきをうまざけいまのんで
 ねのくちしおのもしてはりまは
 きみとねるひのよきうたうきよのひるね
 とみきはまりはてしものを
 しちくのねてんのまいけさまうおきな
 おくやどにほしもぞさやかと
 ゆゆしのまくらひとつ
 はなはくさにきらくさと
 このよのりかいなきつみやな

【鑑賞の手引】
身の程知らずにも能の謡を回文で挑戦してみようと思い立ち、華々しく散った玉砕記念作品である。
なんとなく意味が分かるような分からないような微妙な感じが能っぽくていいね。



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2017/11/25

大分で昼酒

福岡で大相撲九州場所を観戦した翌日は、博多駅からソニック号に乗って大分へ。

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青いフォルムのソニック号、車内は綺麗だし乗り心地も良く快適な旅だった。小倉でスィッチバックするので座席を回転させなくてはならないのだが、この日は車両中、中国からの観光客で、車内アナウンスが通じていなかった。おかげで周りの乗客たちに説明して回らなければならなくなった。私は少し中国語ができる。



さて、大分では友人らと集まって飲み会。昼間から飲ませてくれるこの店は最高だ。何しろ魚好きの酒飲みなら泣いて喜ぶ関サバと関アジが盛り合わせて出て来る。

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その上、この豪勢な刺身の桝盛り。これが980円とは誰も信じないだろう。魚屋がやっている店だそうで、鮮度は抜群、臭みが全くない。これじゃあ昼から酒も進むよ。


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それから酔い覚ましに別府へ移動。地元の友人は運転手を務めるため、お酒を飲まなかった。済まない。


別府・鉄輪温泉で足湯へ。温暖な大分でも小雪がちらつきそうな寒い日だった。ああ、あったかい。気持ちいい。

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別府地獄めぐりのうち海地獄という青い温泉へ連れて行ってもらった。泉温98度だそうで、もちろん入ることはできない。

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同じコバルトブルーをした露天風呂が近くにある。今回は入れなかったが、一昨年、露天風呂に入った時はこんな感じだった。もちろん、浸かり心地は天国だった。

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来年も行けるといいのだけど。


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2017/11/18

大相撲九州場所 日馬富士

大相撲九州場所。
福岡にはほぼ毎年通っている。

相撲は大好きだ。物心ついた頃から見ている。




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本当に残念だ。
幟を見るのも最後になるのだろうか。




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弾丸のような立ち合いは、向こうっ気の強さの表れであり、勝負の速さは白鵬もしのぐほどで、日馬富士と言う横綱の最大の魅力だった。

巡業で見た日馬富士は黙々と四股を踏み、若い衆に胸を出しては厳しい檄を飛ばしていた。




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土俵の上は臥牙丸。
土俵下に貴乃花親方が見える。

今場所休場で、この後引退、そうして最後になるのだろうか。
残念でたまらない。



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それにしても今日も白鵬は強かった。
今日の相手は福岡出身の松鳳山。ご当地力士だけあって、会場全体から松鳳山コールが起きていた。
相撲観戦でコールは合わないと思うのだが、相撲協会が禁止をしない以上仕方がない。
でも白鵬はそんなものは屁とも思わなかったようだ。松鳳山に何もさせずに一方的に勝負を決めた。
心の強さもまた横綱の条件だろう。

相撲を見て約五十年。北の湖に千代の富士、白鵬と言う大横綱を直に見られたのは、生きていて良かったと思うことの一つだ。





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2017/11/10

富山の白エビ

二合ほどの日本酒と、白エビの昆布〆メ。これがあれば冬の夜は至福だ。

日本酒は富山の銘酒・立山がよい。香りのよい辛口のお酒だから冷やでも美味しいけれど、少し温めるとなおよい。白エビを解凍しながら食べるから、酒は温かい方がいい。

白エビは富山湾でしか取れないという小さなエビだ。桜エビよりは大きく、甘エビよりは小さい。
名前の通り真っ白な姿をしている。殻も身も白い。揚げたり茹でたりすれば殻ごとでも食べられるけれど、やっぱり生が一番うまい。

小さすぎて機械では殻が剥けないのだそうで、全部人の手で剥いているらしい。だから刺身用の白エビは高い。

それら高価な刺身用の白エビを寄せ集め、板状に固めてとろろ昆布でしめたのが白エビの昆布〆メ。冷凍庫から出すと文字通り板みたいにカチコチになっている。それを室内で徐々に解凍しながら少しずつ食べる。

白エビは小さいからその分だけ味が繊細に思える。水気の少ない滑らかな舌触り。甘みは甘エビよりも引き締まっていて濃厚。ほのかな塩味。とろろ昆布が旨みを引き立てる。山葵醤油を添える人もあるけれど、私はそのまま何もつけずに食べるのが好きだ。

酸味の強めな白ワインでも合うかもしれない。けれども日本酒との相性の方がよいと思う。白エビの甘み、昆布の旨み、お酒の香りの三位一体。昆布〆メの板が半分になる頃には、すっかり酔いが回って、箸を持つ手もフラフラ。



白エビ

富山市内の飲み屋で。左奥が白エビのかき揚げ。左下が白エビの昆布〆メ


母が我が家へやって来る手土産は決まってこの白エビだった。
出がけに魚屋で買ってきたばかりだと言って、保冷バッグ一杯に詰めて持ってきてくれたものだ。
昆布〆メはそのままで食べ、殻付きのエビは残り物の野菜を使ってかき揚げにした。
揚げたてのかき揚げがジュウジュウ小さな音を立て、たっぷり使った白エビの殻がほんのうっすらと紅色に染まっていた。衣はサクサク歯ごたえがよく、殻を噛むと滑らかな身がツルンと飛び出てくる。
熱で甘みが増して、大根おろしの効いた薄味の天つゆと合わせると絶品だった。


私は大丈夫、いつでも食べられるから、と言って、自分はビールだけを飲み、私が盛んに食べるのを嬉しそうに見ていた。

母の死後、同じ味のかき揚げには巡り合っていない。私は天ぷらが得意ではなく、母の味を引き継ぐことができなかった。
故郷の富山の料理屋でも、世界のグルメをすべて集めているはずの東京の割烹でも同じ味を見出すことができない。

ありがたいことに昆布〆メと「立山」は今も手に入る。


白エビ2

富山駅で白エビの唐揚げと酒を買い込んで、新幹線の車内で食す。幸せなひと時。




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2017/10/27

記憶に残る店

 記憶に残る飲み屋がいくつかある。
 今も通っている店もあれば、二度と行けなくなってしまった店もある。 


 浅草橋の駅裏のおんぼろビルの地下にあったあの店はもうこの世に存在しない。
 マスターが突然亡くなって、毎夜のように集った常連客は散り散りになってしまった。
 女一人でふらりと入っても全く違和感のない居心地の良い店だった。
 常連客はほとんどが年配の男性だったが、筋目の良さそうな人ばかりで、酔いつぶれたり下品に騒いだりする人はいなかった。
 マスターがそういう客を入れなかったのだ。
 

、あの日もみんなと飲んでいた。大寒波襲来とやらで、いつもは数人入ればあったかくなるちっぽけな店が爪先が冷たくなるほど底冷えしていた。

カワハギ (2)


カワハギの薄造りに肝を添え、ワサビ醤油に浸して噛みしめる。弾力ある白身から濃厚な肝のエキスがジュワッ。
 お湯割で流し込むとお腹の底からしみじみ温かい。幸せ。このためにいつもここに飲みに来る。

「今日は富山からの出張帰りだよ」
「ああ、××興業? うまいこと行った?」
「うん、それがね・・」

コンちゃんとヨーちゃんが私の故郷を話題にしている。でも仕事の話らしいから知らぬ顔をしていた。すると、
「そういや、大猫ちゃんは富山出身だったよな」

コンちゃんは記憶力がよい。私ごときの出身県を覚えているとは、さすがは日本屈指の照明メーカーのトップ営業(本人談)だっただけはある。とうの昔に定年を迎え、今は営業顧問だそうだ。

「あれ? 大猫ちゃんは青森じゃなかった?」
「いーえっ」
「北の方だっていうイメージしかなかったなあ」
ヨーちゃんの記憶レベルは常人の範疇のようだ。

「富山ってさあ、町はあんまり面白くないけど山はいいよね。黒部アルペンルートとかさ、称名滝とかさ」
ヨーちゃんはフォローのつもりらしいが「面白くない町」で育った私には逆効果というものだ。まったく気のない返事をした。ヨーちゃんはひるまず更に、
「それに有名な祭があったよな、なんだっけ、何とかの盆」
「風の盆?」
「そうそう、有名だよね」

有名なら正確な名称くらい覚えておけよと思いつつ、私は「おわら風の盆」は富山県八尾町の夏祭りであることを教えてやった。

「おわら風の盆だな、そうだよ、石川さゆりの歌で有名になったんだよな」
今度はコンちゃんが言った。

石川さゆりの「風の盆恋歌」は確かに名曲だが、富山県人にとっては東京の芸能人が気まぐれに演歌のネタにしたとしか思えない。現に石川さゆりには「津軽海峡冬景色」とか「能登半島」などのご当地巡りの曲がたくさんあるではないか。

「うん、でもよう、風の盆の歌はなかなかいいよな」
少々ムキになった私のごたくをサラリと聞き流してコンちゃんは言った。

「若い時分の綺麗な頃に抱いて欲しかった、なんてよ、ババァになってから初めて男に惚れたんだよな。女心いじらしいじゃあねえか、なあ?」

ちなみに歌詞はこちら http://sp.uta-net.com/search/kashi.php?TID=1291

「男だっておんなじだよな。惚れた女とはよ、ビンビンに元気な時に会いたいよなあ。で、狂うほどヤリまくったりしてな」

さいごはやる話かい。だいたい男はさ、綺麗な女なら何だっていいんだろうが。

「それがさ、違うんだよ、大猫ちゃんよ、本当に惚れた女ってのは違うもんなんだよ。惚れちまってしょうがないのによ、いざその女とベッドインとなるとよ、全然ダメなことってあるんだよ」

コンちゃんでもそんなことあったの? と聞くと、
「いや、俺は遊び人だからな」
と笑って誤魔化された。

焼酎舐めつつ、男とは面倒なものだなと考えた。
 セックスの時の身体の反応と相手への情愛は必ずしも比例しない。それで気まずくなってしまうこともあるのだろう。

まあ女だって心底好きな男相手でも少しも感じないことはよくある。
「風の盆恋歌」のヒロインも自分のさだ過ぎた容姿の引け目から、本当は幸せなはずの男との情事を悲しんでいる。

調子に乗ったコンちゃんが台湾で女にモテまくって毎晩よりどりみどりだった云々の話を始めたら途中でマスターに止められた。
 マスターは店でエロ話をされるのは嫌いなのだ。コンちゃんも心得て話題を変えた。

居心地がいい店だったなあ。

生しらす




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2017/10/16

歴史回文「ベルサイユのばら」

歴史回文「ベルサイユのばら」
 -ギロチンの露と消えた王妃マリー・アントワネット-

  怠惰疎んだロココの女神、美しきは王妃のマリー待つ池
  よし、よしんば委細めくが、氷魚の手
  ドレス、靴贅沢、悪魔だ。
  紅ロゼの薔薇、活けしも艶立つ 
  市民ら、「いかん、泣くぞ。金欠と飢餓。」
  マムシ連、野心アウトだ。
  ん?三部会、白馬誘致す、パリへ。
  スカ、逃亡。豚箱、野次飛んで
  デン!と、ジャコバン党、暴徒化す。
  ヘリ、バスチーユ爆破、以下、分散。
  打倒!旧体制(アンシャン・レジーム) ま、ガキ   
  特権貴族なんかいらん。
  見知った奴も死刑。騾馬乗せろ、去なれ。
  くだまく悪態、絶句すれど、てーの。  
  王妃、革命裁判所。・・・・・処刑、つまり。
  魔の氷魚穿きし靴。海亀の心。 
  断頭台だ。 
  
 
  たいだうとんだろここのめがみうつくしきはおうひのまりーまついけ
  よしよしんばいさいめくかひうおのて
  どれすくつぜいたくあくまだ 
  くれないロゼのバラいけしもつやたつ
  しみんらいかんなくぞきんけつときが
  まむしれんやしんあうとだ
  んさんぶかいはくばゆーちすばりへ
  すかとうぼうとんばこやじとんで
  でんとじゃこばんとうぼうとかす      
  へりばすちーゆばくはいかぶんさん
  だとうあんしゃんれじーむまがき    
  とっけんきぞくなんかいらん
  みしったやつもしけいらばのせろいなれ
  くだまくあくたいぜっくすれどての
  おうひかくめいさいばんしょしょけいつまり
  まのひうおはきしくつうみがめのこころ
  だんとうだいだ


【鑑賞の手引】
本日、10/16はマリーアントワネットの命日で、パリで靴などゆかりの品々がオークションに出されたという。
もしや当回文に登場する靴ではないかと作者はドキドキしていたが、全く関係のないものであった。
なお、濁点無視、促音置換、長音無視、意味不明等、厳密さには欠けるきらいはあるが、悲劇の王妃に免じて了承願いたい。


※念のため注意:バスチーユ陥落は1789年7月14日で、当然、ヘリなどまだありません。



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